東京
試合結果

SOMECITY 2019-2020 TOKYO 1st 第2戦

Date

2019/05/22(Wed)

Open

18:45

Start

19:15

Place

クラブチッタ川崎

神奈川県川崎市川崎区小川町5-7

ゲームプレビュー

【GAME1】

SIMON(1勝) vs TOKYO BEAST(1敗)


3月に行われた『SOMECITY 2018-2019 THE FINAL』で準優勝に輝いた、NAGOYA最強ストリートボールクルー・In Your Face。一途にリングへアタックし続ける中型クレイジーボーラーズの中で、高さというスパイスを効かせていたのが#10 UMEである。かつて平塚Connectionsにも所属した198cmのビッグマンは、2度目のSOMECITY TOKYOを、”猛獣軍団” TOKYO BEASTの一員としてプレーする道を選んだ。頭一つ抜け出た高さはもちろん、ペイントエリアの外からリングを狙える器用さもセールスポイントの1つ。開幕戦こそ噛み合わなかったが、彼がフィットすればチームの上位進出は間違いない。今シーズンの SOMECITY TOKYOにおける最注目ボーラーの1人だ。

対するSIMONは、ビッグマン不在の苦しい台所事情で開幕戦を迎えることになった。 制空権争いのディスアドバンテージは必至。アウトサイドシュートを得意とする178cmの#3 Larry Boyと183cmの#47 DANを中心に、柔良く剛を制する展開を狙えるか。


【GAME2】

KIDROC(1敗) vs TEAM-S(1勝)


「リバウンドを制するものは試合を制す!!」人気漫画SLAMDUNKの名台詞が聞こえてきそうな【GAME2】。日本ストリートボールシーン最強のハードワーカー・#05 NARUSEと、TEAM-S自慢のリバウンドマシーン・#13 スーパーマーシーのマッチアップに注目が集まる。ただし圧倒的に優勢なのは、”Baby Shaq”#09 KOJIや超攻撃型司令塔・#13 RYUSEIらリーグ屈指の選手層を擁して、SOMECITY 2018-2019 THE FINALを制したKIDROCだろう。火力で下回るTEAM-Sが勝機を見出すには、#24 GENYAと#31 SHUNPEIのツインシューターの爆発、そしてスーパーマーシーのリバウンドが必要最低条件である。例え鼻血が出ようとも、歯が折れようとも、我武者羅にボールを追い続ける超強烈なキャラクター。スキルこそ全てのイエローコートで異彩を放つ、ハッスルプレーヤーの生き様をとくとご覧あれ。


【GAME3】

平塚Connections(1敗) vs SUNDAY CREW(1敗)


今シーズン初勝利を目指すチーム同士の顔合わせとなった【GAME3】。平塚Connectionsは、MC MAMUSHIから”NEXT SHIGEO”の太鼓判を押された#5 YUKIに注目したい。ムラはあるものの、当たり出したら止まらない厄介なタイプのシューターだ。絶対的エース・#9 CHIHIROに依存しきりのチームを援護射撃して、チームに白星をもたらすことができるか。真価を問われる1シーズンになるだろう。

迎え撃つSUNDAY CREWは、オールラウンドなシューター・#6 GONCHANが勝負のカギを握流だろう。泥臭くタフなハードコアスタイルで、開幕戦KO負けの屈辱を晴らしたいところだ。


【MAIN GAME】

!!PICK UP GAME!!

F’SQUAD(1勝) vs BLACKTOP(1勝)


今季から導入されたB.I.G PONT(B.I.G = Big Impact Game)。オーディエンスが「もう一度観たい!」と思う、個人的に最も印象に残った1チームを、勝敗に関係なく選んで投票するシステムである。投票は全7節のリーグ戦後に会場内で行われ、各節で最も票の多かったチームを、次節のメインイベンターに抜擢。また、シーズンを通じて最も投票数の少なかったチームが来季のレギュラーチームから降格するという、シビアかつ複雑なレギュレーションになっている。

奇しくもメインイベントは、新旧ballaholic対決がマッチメイクされた。第2戦の【MAIN GAME】で登場するのは、開幕戦でダントツの117票(約50%)を獲得したF’SQUAD。帰ってきたファンタジスタ・#91 KYONOSUKEの遊び心溢れるパフォーマンスを目の当たりにして、迷うことなく「F」とVOTEした方も多いだろう。かつてSOMECITYのモデルチームとして、「魅せて勝つ」ことの楽しさや難しさを教えてくれた偉大なる初代王者。日本全国に散らばるストリートボールヘッズの人生を狂わせて一時代を築いたそのスタイルは、今なお色褪せていない。本人たちは意識していないだろうが、前節の戦い方を観る限りでは、第2戦も彼等が最多票の最有力候補だ。

一方、現在のSOMECITY TOKYOが推すモデルチーム・BLACKTOP。Fに比べて派手さこそ劣るが、「ATTACK THE RIM.」を信条としたタフなプレースタイルは、徐々にヘッズの心を掴み始めている…かに思われた。しかしながら、見事な勝利を飾った開幕戦のB.I.G POINTは、全8チーム中6位タイとなる11票。敗れたKIDROCが18票を獲得していることからも、「ただ勝てばいい」わけではないことがお分かりいただけるだろう。ボーラーとして、勝敗にこだわるのは当たり前の話だ。ただし、この舞台では勝敗だけが重要な意味を持つとは限らない。巧みなユーロステップとNYCストリート仕込みのフックシュートを持つ#44 KOSUKEや、ダンクを狙えるTOKYO最強ビッグマン・#11 Martelなど、自分たちの哲学を表現できるボーラーは揃っている。内容にも結果にもこだわって、若きballaholicが、世代交代をブチ上げるか。今後のSOMECITYの方向性を占う上でも、重要な意味を持つ1戦になりそうだ。

Ticket Information

会場席図
前売券
【先行販売】
2019/04/20(Sat)
【一般販売】
2019/04/27(Sat)
指定席1列目
¥4,500
指定席2列目
¥4,000
指定席3列目
¥3,500
自由席
¥3,000
スタンディング
¥1,500
当日券

当日、会場受付にてご購入いただけます。

※枚数に限りがございますのでご注意ください。

スタディングのみ販売予定
(前売券より500円増しでの販売)

戦評

SOMECITY TOKYO 2019-2020 1st 第2戦 GAME REPORT


【GAME1】

SIMON vs TOKYO BEAST

“47MAGNUM ON FIRE!!”

この男、決して侮ることなかれ。開幕戦に引き続きチームを勝利に導いたのは、SIMONが誇るクラッチシューター・#47 DAN。#73 Larry Boyは不在、#44 TSUBASAが不調の苦しいチーム状況で、第3ピリオドに3本連続で3ptシュートをメイク。自慢の長距離砲で鮮やかに逆転勝利を射止めた。前評判の高かったTOKYO BEASTだが、まさかの開幕2連敗。第2ピリオドに#24 T-SMOOTHがインサイドで奮闘したものの、もう1人のビッグマン・#10 UMEが振るわない。見せ場らしい見せ場は一切なく、イエローコートを後にした。


【GAME2】

KIDROC vs TEAM-S

開幕戦とは打って変わって、フルメンバーで登場したKIDROC。圧巻のKO勝利で、2018-2019 SEASON CHAMPION TEAMの実力を証明した。鉄壁のディフェンスで相手オフェンスをシャットアウトすると、#09 KOJIの3ptシュートが炸裂。ポイントゲッター・#2 Evaがカットインで続き、#05 NARUSEもシグネチャームーヴの『自作自演シュート(自分が放った3ptシュートのリバウンドを自分で拾って、そのままゴール下を決める)』で反応する。最後は、久々の登場で「緊張していた」という#23 TSUKASAが、とキッチリとジャンパーを沈めてノック・アウト。この日27回目の誕生日を迎えたムードメーカー・#0 MARUが自分より一回り小さい#13 スーパーマーシーに2度もブロックされたのはご愛嬌。最強軍団の新シーズンが、ようやく幕を開けた。


【GAME3】

平塚Connections vs SUNDAY CREW

【GAME2】に引き続きKO決着となった【GAME3】。とにかく、#9 CHIHIROが止まらなかった。かれこれ10年ほど間近でプレーを観てきたが、どうやらBリーガーもAND1ボーラーもカレッジボーラーも、彼のドライブを初見でバチ止めすることはできないようだ。彼の1on1スキルは、それほどまでに尊い。10年以上変わらない、キレッキレのパフォーマンスをキープするSAMURAI SWORDがスコアを重ね、昨シーズンの怪我から復帰した#1 Ryanがリバウンドをもぎ取り、昨シーズンから頭角を現し始めた#5 YUKIがアタックを成功させて勝負アリ。現在進行形で進化し続けるTEAM GREENが、今季初勝利を挙げた。

完敗を喫したSUNDAY CREWは、オフシーズンを迎えたBリーガー・#24 UTAHがジョイン。関係者も舌を巻く高いバスケットボールスキルで存在感を示したが、孤軍奮闘している感は否めなかった。レギュラーチーム全8チーム中、唯一2戦連続でKO負けを喫したハードコア・ボーラーズ。光はまだ見えない。


【GAME4】

→!!PICK UP GAME!!←

F’SQUAD vs BLACKTOP


話は今から5年前に遡る。2015年3月7日に行われたSOMECITY 2014-2015 THE FINALで、彼はクラブチッタ川崎のゲスト観客席から、2008シーズン以来となるF’SQUADの優勝を目撃していた。彼の名は#44 KOSUKE。当時は大学3年生で、現在の所属チーム『BLACKTOP』ではなく、『44STREET』というチームの中心ボーラーだった。大会MVPに選ばれたのは。デビューから僅か半年で日本ストリートボールシーンのトップに駆け上がった#91 KYONOSUKE。奇しくも2人は、同時期にストリートボールと出会った、いわば同期同士。ちょうど隣に座っていた彼に、僕は意地悪な質問をしてしまった。やっぱりKOSUKE君も、Fに入りたいと思う?「いや、全く思わないですね。それより、早くブッ倒したいっす」

あれから、5年の月日が流れた。結果は皆様ご存知の通り。ここ数年で稀に見るバチバチのGAMEを制したのは、F’SQUADではなくBLACKTOP。現在の日本ストリートボールシーンを牽引する同期の2人・KOSUKEとKYONOSUKEの1on1が会場全体を飲み込み、その熱は他のボーラーにまで飛び火した。攻守両面でマッチアップのKYONOSUKEを圧倒したKOSUKE。代名詞のフローターショットをメイクしたB1リーガー・#1 SHUTO。豪快なダンクを見舞った#11 Matrel。身体能力を生かしたWクラッチをねじ込んだ#5 Alex。僅かなプレイングタイムでロールターンからシュートを成功させた#58 JIN。アドバンテージルールでタイトなディフェンスを見せた#34 eitaro。BLACKTOPは、誰が出ても変わらない、高いインテンシティを持って15分間を戦い抜いた。贔屓目抜きで勝利に値する内容だったろう。敗れたF’SQUADも、ヘッドポンプをカマしたKYONOSUKEの3ptシュート、圧倒的なスピードを持つ#24 HAYATEの1on1、#13 FOOKのシグネチャームーヴ・FOOKのフックなどで食い下がったが、残念ながら一歩及ばず。勝敗だけが重要な舞台ではない。ただし、1プレーのインパクトで両者を比較したとしても、上回っていたのはBLACKTOPだったように思う。


イエローコートで5年越しの『F超え』に成功したKOSUKEは、この日の大一番を次のように語っている。「Fが相手だから、っていう変な意識はない。どうせ1on1合戦になると思ってたので、特に対策は用意していなかった。いつも通りチームで朝練習して、いつも通りルーズボール・リバウンドの球際を意識してプレーしただけ。昔の自分だったら気負ってたかもしれない。でも、きっと今は自信があるんだと思う。俺はストリートボールに賭けてる。自分でストリートボーラーと名乗っている以上は絶対に負けたくないし、絶対に負けられないというプライドを持ってゲームに臨んだ。ムーヴを否定する気はないし、むしろあって良いと思っている。でも、ムーヴだけがストリートボールじゃない。自分がNYCで感じたストリートの雰囲気を、自分の思う”ストリートボール”を体現したい」